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山田詠美 「風味絶佳」

鬼のように久方ぶりの更新。 皆さんお元気でいらっしゃいましたか。わたしはすこぶる元気でした。あいも変わらずだらだらと本とか映画とか音楽を手にしては穏やかに生かされている毎日。 久しぶりですが、何の前触れもなく本の感想を書き連ねたいと思います…

綿矢りさ「蹴りたい背中」

科学やテクノロジーが進歩すればするほど、それに伴う人間のこころをいかにしていくかという問題になる。 そのときに役立つのが、人文科学なのです。 理系分野が発展すればするほど、本来人文とは発展し必要とされていくものだということを断言します。とい…

今一度「ナラタージュ」/島本理生

島本理生「ナラタージュ」で検索をかけてこのブログに行き着いてくださる方が結構多いようなので、 畏れ多くも再掲。 島本理生「ナラタージュ」 ※核心まで激しくネタバレ - ぶんかけいのひびのきろく 発売から結構経っているし、この記事自体を書いてからも…

愛の夢とか/川上未映子

結構前に、未映子嬢「愛の夢とか」読了しました。 こういう感覚的短編が、この作家さんには合っている様な気がするよ。 いちばん好きだった、「アイスクリーム熱」。 なぜか頭の中で、主人公の女の子が読者モデルのAMOちゃんでドラマ再生された。アイスク…

三浦しをん「きみはポラリス」

文学は虚学である、というのは、文学部出身者なら結構な割合で言われた経験があるのではないかと思う。 わたしは卒業した大学が理系中心大学だったので特に、そういう肩身の狭い思いをさせられることがしばしばあった。 「文学部の論文って何するの?w」と…

おかざき真里「サプリ」

このあいだドラマの方のサプリの話を書いていたら、すっかり原作を読み返したい気持ちになってきた。というわけで、早速借りてきて読みました。 ドラマとは全然違う話なんだよねこれ。仕事というものが大前提としてあって、それを軸にどう生きていくか、とい…

島本理生「ナラタージュ」 ※核心まで激しくネタバレ

好きな本は何か、と尋ねられれば、春樹はじめ数限りなくの本を挙げることができる。 けれど何度も何度も読んだ本のナンバーワンは何か、という問いならば(学術研究などに使った本以外でね)、断トツでこの本になるであろう。 ナラタージュ (角川文庫)作者: …

綿矢りさ「勝手にふるえてろ」

大変お久しぶりの更新となりました。前回の日記以来、また行ったライブ、見聞きした音楽や映画やドラマ、読んだ本、などいろいろあるのですが、もはや追いつけないくらいになってるんだけど、まあいいや、とりあえず忘れないうちにこれだけは書き留めておこ…